株式会社カオナビ(証券コード:4435)は「人材マネジメントシステムをクラウドで提供、新機能相次ぎ実装中。リクルートの持分法会社」企業です。最新の有価証券報告書に寄ると、平均給与は「626万円」となっており、「全国平均と比較して高い」給与を受け取れる企業と言えます。
今回はこの株式会社カオナビについて、就職・転職すると年収がいくらになるのか?そして生涯年収がいくらになるのか?についても最新のデータを元に概算を算出します!
さらに、就職や転職に役立つ「企業概要」や「将来的なリスク」についても、有価証券報告書をベースに情報をまとめていますので、是非最後までご覧ください!
株式会社カオナビの年収(年間平均給与)はいくら?【2023年度】
2023年06月23日に提出された有価証券報告書によると、株式会社カオナビの平均年収は「626万円」と記載されています。全国平均の年収が457万円のため、全国平均と比較して高い給与水準であると言えます。
年代別年収
株式会社カオナビの年代別の平均年収を推計してみましょう。以下が、厚生労働省が発表をしている 賃金構造基本統計調査を元に試算した年代別の平均年収と推計(※)されます。
年代 | 推計平均年収 | 全年代比プラス幅 |
---|---|---|
20~24歳 | 518万円 | +0円 |
25~29歳 | 571万円 | 52万円 |
30~34歳 | 626万円 | 55万円 |
35~39歳 | 658万円 | 31万円 |
40~44歳 | 710万円 | 52万円 |
45~49歳 | 729万円 | 18万円 |
50~54歳 | 766万円 | 37万円 |
54~59歳 | 770万円 | 3万円 |
20代の推定平均年収は518万円〜571万円であり、30代の推定平均年収は626万円〜658万円となります。また、折り返し地点の40代からは710万円〜729万円とさらに年収が上がっていき、最大で770万円 といった平均年収を得る事ができる可能性があります。(※最大「平均」年収であり、社員の最大支給額はさらに高額な方もいらっしゃいます。)
役職別年収は?
株式会社カオナビの役職別年収についても見ていきましょう。厚生労働省が出している賃金構造基本統計調査の結果を元に、有価証券報告書のデータを用いて、各役職についての推定年収を計算すると以下のようになります。
株式会社カオナビでは、係長クラスになると、737万円の年収が想定されます。 また、課長クラスになると、969万円となり、部長クラスになると、1245万円の年収になることが期待されます。
役職 | 推計平均年収 |
---|---|
係長 | 737万円 |
課長 | 969万円 |
部長 | 1245万円 |
推定生涯収入は?
株式会社カオナビの推定生涯収入は、およそ「2億6952万円」と推計(※)されます。
これは、大学以上卒の男性の平均生涯年収(退職金を含めない)である「2億6,190万円」を上回る金額です。そのため、給与面では満足できる会社であると言えるでしょう。
株式会社カオナビの事業内容は?
株式会社カオナビの事業内容について、最新の情報をもとに、深掘りしていきましょう。
2023年06月23日に提出された有価証券報告書には、以下のように事業内容が記載されています。わからない部分や疑問に思った部分は自分で調べつつ、企業研究の意味も込めて一読することをお勧めします!
人材情報管理システムの提供
カオナビは、人材情報をクラウド上で一元管理するタレントマネジメントシステムを提供しています。このシステムは、企業が社員の顔や名前、経験、評価、スキル、才能などの人材情報を効率的に管理・可視化できるものです。企業の人事戦略や組織の最適化をサポートする機能を提供し、経営の意思決定を支援しています。
さらに、人材の配置や育成、モチベーションの向上など、さまざまな人事業務を効率化するためのツールとして活用されています。
柔軟性とユーザビリティを追求したシステム設計
カオナビのシステムは、柔軟性とユーザビリティに重点を置いた設計が特徴です。
ユーザーインターフェースはシンプルで直感的な操作が可能であり、マニュアル不要で誰でも利用できるようになっています。また、カスタマイズ性が高く、企業ごとのニーズに合わせて人材データベースを自由に設定することができます。
さまざまな業界や企業規模に対応したカスタマイズが可能であり、顧客自身がシステムを最適化することができます。
タレントマネジメントの成功確率を高めるサポート体制
カオナビは、顧客へのサポート体制を強化し、タレントマネジメントの成功確率を高める取り組みを行っています。
経験豊富な専任スタッフによるサポートやカスタマーサクセスプログラムを提供することで、顧客がシステムを最大限に活用できるようサポートしています。
また、他社とのコミュニティを形成し、情報交換や学び合いの機会を提供することで、タレントマネジメントにおけるベストプラクティスを共有しています。
クラウドサービス型のビジネスモデル
カオナビのビジネスモデルは、クラウドサービス型のサービス提供を行っています。顧客は月額課金によるサブスクリプションモデルでサービスを利用し、人数やプランに応じた料金体系が適用されています。収益はストック収益として計上され、継続的な利用が前提となっています。
顧客の解約率を低く抑えるために、カスタマーサクセスやプロダクトの開発・機能強化に注力しており、顧客満足度の向上に努めています。
株式会社カオナビに向いている人とは?
株式会社カオナビは、タレントマネジメントシステム『カオナビ』を提供する企業です。同社では、企業の人材情報をクラウド上で一元管理し、人材戦略のサポートを行っています。『カオナビ』は、柔軟性とユーザビリティを追求したシステム設計が特徴で、顧客自身がカスタマイズできる点が魅力です。
『カオナビ』を提供する株式会社カオナビは、タレントマネジメントにおけるシステムとサポートの両輪を顧客に提供することが強みです。顧客のタレントマネジメントの成功を支えるため、経験豊富な専任スタッフによるサポートや学び合えるコミュニティを提供しています。
この会社に向いている人は、人材管理やタレントマネジメントに興味があり、常に新しいアイデアや技術に興味を持つ方です。柔軟性を持って変化に対応し、顧客のニーズに合わせたサービス提供が得意な方が活躍できる環境です。
転職したら、『カオナビ』を通じて多くの企業や組織の人材戦略に貢献することができます。自らのアイデアやスキルを活かし、顧客の課題解決に貢献することで、成長を実感できるでしょう。また、専門知識やノウハウを活用し、タレントマネジメントのプロフェッショナルとしてキャリアを築いていくことが可能です。
株式会社カオナビの業績ってどう?
有価証券報告書の情報をもとに、株式会社カオナビの業績を見ていきましょう。
最新年度と直近年度の売上高
2023年06月23日に提出された有価証券報告書によると、直近5年間の売上高は以下のようになっています。
4年前の売上高が16億9016万円、3年前の売上高が26億2479万円、2年前の売上高が34億227万円、 そして昨年度の売上高が44億9634万円、 最新年度の売上高が59億9009万円、となっています。
4年前から売上高はなんと254%(額でいうと42億9993万)増加しており、昔と比較してかなり急成長している企業だと言えます。
最新年度と直近年度の利益
2023年06月23日に提出された有価証券報告書によると、直近5年間の経常利益は以下のようになっています。
4年前の経常利益が-9227万円、3年前の経常利益が-2億7980万円、2年前の経常利益が-1614万円、 そして昨年度の経常利益が1億6353万円、 最新年度の経常利益が3億1705万円、となっています。
4年前は-9227万の赤字だったのに対し、最新年度では一転3億1705万の黒字企業へと変化しています。億単位4億932万で利益を押し上げており、このペースで成長すれば、より利益体質の強い企業へと変貌する可能性があります。
従業員数の推移
株式会社カオナビの現在の従業員数は「283人」となっています。以前の従業員の増減推移も確認してみましょう。
従業員数は4年前から倍増以上しており、その成長率はなんと「155%」にも及びます!絶対数で「172人」も従業員数が増加しており、以前よりもステークホルダーが増加していると言えます。企業自体が純粋にマーケットのニーズを捉えて成長しているか、もしくはM&A戦略で関連会社が増加している可能性があります。企業によって状況が異なるため、気になった方は是非調べてみてください。
1人当たり売上高分析・年収増加可能性
株式会社カオナビの業績(売上高・経常利益とその推移)に加え、従業員数についても確認してきました。これらのデータから1人当たり業績をそれぞれ算出し、社員一人がどれくらい会社にインパクトを与えているかを数値化してみましょう。
また、平均年収と一人当たり業績を比較することで、年収が上がる可能性についても考察してみます。
(※弊メディア独自の算出による考察のため、参考程度にご活用ください)
1人当たり売上高
まずは1人当たり売上高をみていきましょう。
4年前の1人あたり売上高は「1522万円」であり、最新年度の1人あたり売上高は「2116万円」となっています。
4年前と比較して「39%」も一人当たりの売上高が伸長しており、社員一人当たりの生産性成長率が圧倒的に上昇している、または会社の事業の需要が急増していると考えられます!このような成長を辿っている企業は、利益も同時に伸びているケースが多いです。
最新年度の1人あたり売上高は1千万超であり(2116万)、社員1人当たりの仕事の付加価値は高いと言えるでしょう。
1人当たり売上高の過去推移
社員1人あたり売上高の過去5年間の推移も掲載しておきますので、参考までにご覧下さい。
株式会社カオナビの事業リスクについて
株式会社カオナビの事業リスクについて、その会社を深く知るにあたっては非常に大事な事です。事業リスクを理解した上で就職・転職活動に臨む事が理想とされます。
最新の有価証券報告書には、最新の企業状況と外部環境を元に、非常に丁寧にリスクを記載している会社もあります。ここでしっかりと確認しておきましょう。
最新の有価証券報告書から、株式会社カオナビの事業リスクとしては以下のように記載されています。
競合に関するリスク
市場に存在する競合企業が、カオナビのタレントマネジメントシステム事業における競争を激化させる可能性があります。新規参入も視野に入れると、競争がますます激しくなる可能性があります。競合企業の営業方針や価格設定が市場に与える影響を考慮し、競争力を維持するための戦略が必要です。
技術革新について
インターネット関連市場における技術革新や顧客ニーズの変化が急速であり、これに適切に対応できない場合、競争力の低下や顧客離れが懸念されます。常に最新の技術動向を把握し、柔軟な対応が求められます。
システムトラブルについて
カオナビのサービスがインターネットを通じて提供されているため、システム障害やネットワークの切断などのトラブルが発生する可能性があります。これらのトラブルは信用失墜や経営不振につながるリスクがあります。安定的なサービス提供のための対策が不可欠です。
個人情報保護について
当社は個人情報取扱事業者としての義務を負っており、個人情報の漏洩や不正使用のリスクがあります。漏洩や改ざんが発生した場合、会社の信頼を失い、大きな損害を被る可能性があります。徹底した個人情報管理が求められます。
知的財産権について
サービス提供に関連する知的財産権の侵害リスクが存在し、他社の特許権や著作権を侵害する可能性があります。侵害訴訟や知的財産の保護が重要な課題となっており、正確な調査と適切な対応が必要です。
株式会社カオナビの沿革・歴史
株式会社カオナビの沿革は、以下のようになっています。
年月 | 内容 |
---|---|
2008年5月 | 東京都港区において、株式会社ジャパンオペレーションラボ設立 |
2012年4月 | タレントマネジメントシステム『カオナビ』事業開始 |
2012年6月 | 東京都港区南青山1丁目に本社移転 |
2013年5月 | 株式会社カオナビに商号変更 |
2014年3月 | 東京都港区南青山2丁目に本社移転 |
2014年4月 | 『カオナビ』に人事評価ワークフロー機能を追加 |
2015年1月 | 東京都港区南青山2丁目に本社移転 |
2016年3月 | 東京都港区赤坂に本社移転 |
2016年7月 | ユーザー支援サービスを開始 |
2017年2月 | 東京都港区南青山2丁目に本社移転 |
2017年3月 | 株式会社リクルートホールディングスによる合同会社RSIファンド1号を通じた資本参加 |
2017年8月 | 『カオナビ』のAPI提供を開始 |
2017年9月 | 『カオナビ』と適性検査「SPI3」とのサービス連携をリリース |
2018年1月 | 東京都港区元赤坂に本社移転 |
2018年4月 | 『カオナビ』のスマートフォンアプリをリリース |
2018年5月 | ユーザーコミュニティの活動を開始 |
2019年3月 | 東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
2019年6月 | スタートアップ企業への支援「カオナビ NEXT FUND」を開始 |
2020年3月 | 蓄積された人事データを可視化する「ダッシュボード」をリリース |
2021年3月 | 教育機関に特化した「カオナビ Academy Cloud」を提供開始 |
2021年4月 | 申請業務を効率化する「ワークフロー」をリリース |
2021年5月 | 政府・行政系機関に特化した「カオナビ Government Cloud」を提供開始 |
2022年1月 | 顧客同士で活きた事例を学び合う場「カオナビキャンパス」をオープン |
2022年4月 | 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズからグロース市場に移行 |
2022年5月 | チームビルディングのためのイメージシェアツール「クリエイティブマップ」をリリース |
2023年1月 | 人的資本情報を可視化する「カスタムガジェット」をリリース |
2023年3月 | 人事の専門家を検索できるサイト「カオナビキャンパスLab」をオープン1.API Application Programming Interfaceの略称です。APIを利用して自社のシステムと他社のシステムを連携することで、『カオナビ』上で外部サービスを利用できることになります。2.SPI 株式会社リクルートマネジメントソリューションズが企業向けに運営する適性検査のことをいいます。 |
株式会社カオナビの会社基本情報
最後に、株式会社カオナビの基本情報を押さえておきましょう!
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 株式会社カオナビ |
会社名(英語表記) | kaonavi, inc. |
住所 | 東京都港区虎ノ門一丁目3番1号 |
代表取締役社長 | 代表取締役社長Co-CEO 佐藤 寛之 |
電話番号 | 03-6633-3258 |
特色 | 人材マネジメントシステムをクラウドで提供、新機能相次ぎ実装中。リクルートの持分法会社 |
まとめ
今回の記事では、株式会社カオナビの年収を中心として、会社そのものの業績(売上高・経常利益)を過去推移から分析し、従業員数をはじめとした、会社環境なども含めた情報からも調査をしてきました。
会社選びを実施する上で、企業の最新データを有価証券報告書から読み解くことは非常に大事です。客観的な事実を俯瞰して観察し、ご自身の会社選びに活用していってください!
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