DIC株式会社の年収は753万円!年代別・役職別給与や、会社の事業内容・業績・事業リスクなどを徹底調査!【2024年最新版】

DIC株式会社(証券コード:4631)パッケージング&グラフィックを手がけ、プリンティングマテリアルやパッケージングマテリアル、カラーマテリアルなどの製品を提供している会社です。最新の有価証券報告書に寄ると、平均給与は「753万円」となっており、「全国平均と比較してかなり高い」給与を受け取れる企業と言えます。

今回はこのDIC株式会社について、就職・転職すると年収がいくらになるのか?そして生涯年収がいくらになるのか?についても最新のデータを元に概算を算出します!

さらに、就職や転職に役立つ「企業概要」「将来的なリスク」についても、有価証券報告書をベースに情報をまとめていますので、是非最後までご覧ください!

本記事の抽出データは連結のものを取り扱っており、「DIC株式会社」 の個別の数値ではありません。関連会社を考慮したものになっているため、各関連会社の実態と乖離する場合があります。そのため、「グループ会社全体の平均値」としてみると良いでしょう。

目次

DIC株式会社の年収(年間平均給与)はいくら?【2024年度】

2024年03月28日に提出された有価証券報告書によると、DIC株式会社の平均年収は「753万円」と記載されています。全国平均の年収が457万円のため、全国平均と比較してかなり高い給与水準であると言えます。

年代別年収

DIC株式会社の年代別の平均年収を推計してみましょう。以下が、厚生労働省が発表をしている 賃金構造基本統計調査を元に試算した年代別の平均年収と推計(※)されます。

年代推計平均年収全年代比プラス幅
20~24歳536万円+0円
25~29歳590万円54万円
30~34歳647万円56万円
35~39歳680万円32万円
40~44歳734万円54万円
45~49歳753万円19万円
50~54歳792万円38万円
54~59歳795万円3万円

20代の推定平均年収は536万円〜590万円であり、30代の推定平均年収は647万円〜680万円となります。また、折り返し地点の40代からは734万円〜753万円とさらに年収が上がっていき、最大で795万円 といった平均年収を得る事ができる可能性があります。(※最大「平均」年収であり、社員の最大支給額はさらに高額な方もいらっしゃいます。)

(※)推計より低い年収であったり、さらに高い年収となる可能性があります。こちらの試算は、DIC株式会社が発表をしている有価証券報告書を元に弊メディア独自の基準で計算されています。正確な数値と異なる可能性がありますので、参考値としてご覧ください。

役職別年収は?

DIC株式会社の役職別年収についても見ていきましょう。厚生労働省が出している賃金構造基本統計調査の結果を元に、有価証券報告書のデータを用いて、各役職についての推定年収を計算すると以下のようになります。

DIC株式会社では、係長クラスになると、870万円の年収が想定されます。 また、課長クラスになると、1313万円となり、部長クラスになると、1652万円の年収になることが期待されます。

役職推計平均年収
係長870万円
課長1313万円
部長1652万円

(※)各会社により上記の数値と実態が異なる可能性があります。あくまで平均的な数値として参考にしてください。

推定生涯収入は?

DIC株式会社の推定生涯収入は、およそ「3億2412万円」と推計(※)されます。

これは、大学以上卒の男性の平均生涯収入(退職金を含めない)である「2億6,190万円」を大幅に上回る金額です。そのため、給与面では非常に満足できる会社であえると言えます。

(※)生涯賃金=平均年収×勤務年数(22~65歳の43年間の計算による)

DIC株式会社の事業内容は?

DIC株式会社の事業内容について、最新の情報をもとに、深掘りしていきましょう。

2024年03月28日に提出された有価証券報告書には、以下のように事業内容が記載されています。わからない部分や疑問に思った部分は自分で調べつつ、企業研究の意味も込めて一読することをお勧めします!

パッケージング&グラフィック事業セグメント

パッケージング&グラフィック事業セグメントでは、グラビアインキ、フレキソインキ、オフセットインキ、新聞インキなどの印刷用インキや包材用接着剤などのパッケージングマテリアルを提供しています。また、金属インキやセキュリティインキなどの特殊インキも取り扱っており、印刷業界に幅広くサービスを提供しています。

さらに、ポリスチレンや多層フィルムなどの包装材料やカラーフィルタ用顔料なども開発し、製品の多様化を図っています。

カラー&ディスプレイ事業セグメント

カラー&ディスプレイ事業セグメントでは、塗料用顔料、プラスチック用顔料、インキ用顔料などのカラーマテリアルを提供しています。

さらに、TFT液晶やSTN液晶などのディスプレイ材料も取り扱い、電子機器やディスプレイ業界に向けた製品の開発に力を入れています。化粧品用やヘルスケア食品用の顔料など、さまざまな分野に製品を提供しています。

ファンクショナル製品事業セグメント

ファンクショナル製品事業セグメントでは、インキ用や成形用、接着用などの合成樹脂を開発・製造しています。これに加え、製紙用薬品や繊維着色剤、金属石鹸などの製品も取り扱い、産業用途や化粧品業界などに製品を供給しています。

また、電子材料用の界面活性剤や各種資材も取り扱っており、幅広い分野に製品を提供しています。

コンポジット材料事業セグメント

コンポジット材料事業セグメントでは、PPSコンパウンドや樹脂着色剤、工業用テープ、中空糸膜などの製品を開発・販売しています。これらの製品は、自動車産業や建築業界など幅広い分野で活躍しており、顧客のニーズに応えて商品ラインナップを充実させています。理化学や診断薬に使用される資材なども取り扱っており、市場に新たな価値を提供しています。

DIC株式会社に向いている人とは?

株式会社DICは、パッケージング&グラフィック、カラー&ディスプレイ、ファンクショナルプロダクツ、パフォーマンスマテリアルなど幅広い事業領域を展開しています。

この会社に向いている人は、クリエイティブな発想力やテクノロジーに強い興味を持つ人であり、自分のスキルを活かして新しい価値を創造したいと考える人です。

転職したら、DICの環境で自分の能力を伸ばすチャンスが訪れます。グラビアインキやジェットインキ、金属インキなど革新的な製品に携わることで、自らのクリエイティブなアイデアを具体化し、市場に貢献できる機会が広がります。

また、DICのパッケージングマテリアルや成形用合成樹脂、コンポジットマテリアルなどの事業領域では、新しい素材や技術に挑戦することができます。自らの専門知識を活かして、製品開発や研究に携わることで、業界のリーダーとしてキャリアを築く可能性があります。

DICは常に変化し続ける環境であり、チャレンジ精神や柔軟性が求められる会社です。そのため、柔軟性やリーダーシップを持ち、積極的に新しいことに挑戦したい人にとって、DICは成長と発展の場であると言えるでしょう。

転職を機会に、DICの多様な事業領域で自らの可能性を広げ、自己成長を実現することができるでしょう。DICでの新たな一歩が、あなたのキャリアに輝かしい未来をもたらすこと間違いありません。

DIC株式会社の業績ってどう?

有価証券報告書の情報をもとに、DIC株式会社の業績を見ていきましょう。

最新年度と直近年度の売上高

2024年03月28日に提出された有価証券報告書によると、直近5年間の売上高は以下のようになっています。

4年前の売上高が7685億6800万円、3年前の売上高が7012億2300万円、2年前の売上高が8553億7900万円、 そして昨年度の売上高が1兆542億100万円、 最新年度の売上高が1兆387億3600万円、となっています。

4年前から売上高はなんと35%(額でいうと2701億6800万)増加しており、昔と比較して成長している企業だと言えます。急成長している企業とまではいきませんが、以前よりも最新年度比較では良い環境になっていると言えます。

最新年度と直近年度の利益

2024年03月28日に提出された有価証券報告書によると、直近5年間の経常利益は以下のようになっています。

4年前の経常利益が413億200万円、3年前の経常利益が364億5200万円、2年前の経常利益が437億5800万円、 そして昨年度の経常利益が399億4600万円、 最新年度の経常利益が92億1600万円、となっています。

4年前から経常利益は78%(額でいうと-320億8600万)減少しており、昔と比較して経常利益の面においては減少傾向の企業だと言えます。

従業員数の推移

DIC株式会社の現在の従業員数は「22255人」となっています。以前の従業員の増減推移も確認してみましょう。

従業員数は4年前から「1742人」増加しており、ゆるやかにかつ順調に従業員が増えている企業といえます。このような場合、順調に業績も成長していれば企業として非常に上手くいっているパターンが多いです。業績と合わせて企業の状況を把握しておきましょう。

1人当たり売上高分析・年収増加可能性

DIC株式会社の業績(売上高・経常利益とその推移)に加え、従業員数についても確認してきました。これらのデータから1人当たり業績をそれぞれ算出し、社員一人がどれくらい会社にインパクトを与えているかを数値化してみましょう。

また、平均年収と一人当たり業績を比較することで、年収が上がる可能性についても考察してみます。

(※弊メディア独自の算出による考察のため、参考程度にご活用ください)

1人当たり売上高

まずは1人当たり売上高をみていきましょう。

4年前の1人あたり売上高は「3746万円」であり、最新年度の1人あたり売上高は「4667万円」となっています。

4年前と比較して順当に一人当たりの売上高が伸長しており、社員一人当たりの生産性が高まっている事が考えられます。

最新年度の1人あたり売上高は1千万超であり(4667万)、社員1人当たりの仕事の付加価値は高いと言えるでしょう。

1人当たり売上高の過去推移

社員1人あたり売上高の過去5年間の推移も掲載しておきますので、参考までにご覧下さい。

DIC株式会社の事業リスクについて

DIC株式会社の事業リスクについて、その会社を深く知るにあたっては非常に大事な事です。事業リスクを理解した上で就職・転職活動に臨む事が理想とされます。

最新の有価証券報告書には、最新の企業状況と外部環境を元に、非常に丁寧にリスクを記載している会社もあります。ここでしっかりと確認しておきましょう。

最新の有価証券報告書から、DIC株式会社の事業リスクとしては以下のように記載されています。

ポートフォリオ転換に関するリスク

長期経営計画において重要な位置を占めている事業ポートフォリオ転換は、社会課題解決と持続的繁栄への貢献を目指す中で、重要なリスク要因でもあります。事業ポートフォリオの変革が滞った場合、成長が鈍化し、収益性が低下するリスクが顕在化します。この場合、業績に打撃を与えるだけでなく、財務状況にも影響を及ぼす可能性があります。

企業買収・資本提携が進まないことに起因するリスク

積極的な企業買収や資本提携を実施している中、それが思うように進まない場合、当初の効果が得られず、業績や財務状況に影響を及ぼすリスクがあります。進捗が遅れたり想定外の問題が生じたりすることで業績に悪影響が及ぶ可能性があることから、迅速な対応が求められます。

政治・地政学変動に関するリスク

政治や社会情勢の急激な変化、法令の変更などによって生じるリスクも考慮されなければなりません。これによって製品や原料の輸出入に制限が生じたり、経営に不確実性が生じたりする可能性があります。安定的なビジネス展開を進めるために、適切なリスク管理が必要です。

災害、事故の発生に伴うリスク

大規模な自然災害や事故が発生した際に、人的・物的な損害や工場の操業停止などが起こるリスクが存在します。これにより業績への影響だけでなく、地域社会への影響や信頼性低下につながる可能性があります。事前のリスク対策や災害対応の強化が必要です。

イノベーションの停滞に関するリスク

急速な技術革新や市場環境の変化に対応できない場合、イノベーションが停滞し、競争力が低下するリスクがあります。新しい製品やサービスの開発が滞ったり、顧客ニーズに適切に対応できなくなることで、業績への影響が懸念されます。

DIC株式会社の沿革・歴史

DIC株式会社の沿革は、以下のようになっています。

年月内容
1908年2月東京・本所に川村インキ製造所創業
1937年2月資本金100万円の法人組織となし、商号を大日本インキ製造株式会社として設立
1945年3月本店を本所より板橋に移転
1950年5月株式を東京証券取引所に上場
1952年2月米国の合成樹脂メーカー Reichhold Chemicals, Inc.との合弁出資により、各種合成樹脂の製造・販売を行う日本ライヒホールド化学工業株式会社を設立
1960年7月タイで合弁出資によりタイ・ワタナ・インダストリーを設立、
1962年よりバンコック郊外で印刷インキ生産を開始
1962年10月JRCを吸収合併し、商号を大日本インキ化学工業株式会社に変更
1968年1月米国Hercules Inc.との合弁により、製紙用薬品事業を行うディック・ハーキュレス株式会社設立
1968年5月シンガポール大日本インキ化学工業を設立
1973年5月使用温度範囲、コントラスト、寿命などで従来水準を大きく上回る画期的なネマティック型液晶を開発、電卓での採用を獲得
1974年3月タイで合弁出資によりSiam Chemical Industry Co., Ltd.を設立、
1975年合成樹脂生産を開始
1979年3月米国の印刷材料メーカー Polychrome Corp.を株式の公開買付により買収
1980年10月米国Phillips Petroleumからの技術導入によりPPSコンパウンドの技術を導入
1986年12月米国Sun Chemical Corporationのグラフィックアーツ部門を買収、新Sun Chemicalとして発足
1987年9月米国Reichhold Chemicals Inc.を株式の公開買付により買収
1996年12月日本PMC株式会社が株式を東京証券取引所市場第二部に上場
1997年12月米国Eastman Kodakとの合弁出資により、印刷材料メーカーKodak Polychrome Graphicsを設立
1999年12月フランスTotalfina S.A.他より印刷インキ事業を買収
2003年7月中国における地域統括会社として迪愛生投資有限公司を設立
2022年4月KPGから出資分の資本償還を受けたことにより、米国Eastman KodakがKPGを100%子会社化ReichholdグループをMBO方式により売却。創業100周年を機に、商号をDIC株式会社に変更大日本印刷株式会社の子会社であるザ・インクテック株式会社と国内印刷インキ事業を統合しDICグラフィックス株式会社を設立。星光PMC株式会社が株式を東京証券取引所市場第一部に上場Benda-Lutzグループを買収し、エフェクト顔料事業に本格参入。英国Kingfisher Coloursを買収し、化粧品用顔料事業に本格参入太陽ホールディングス株式会社と資本業務提携ドイツBASF社から顔料事業を買収東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。

DIC株式会社の会社基本情報

最後に、DIC株式会社の基本情報を押さえておきましょう!

項目内容
会社名DIC株式会社
会社名(英語表記)DIC Corporation
住所東京都板橋区坂下三丁目35番58号
代表取締役社長代表取締役社長執行役員  池田 尚志
電話番号03(3966)2111(代表)
特色インキ世界首位。樹脂、電子材料等へ展開。液晶材料に続き機能性顔料、高機能インキなど伸ばす

まとめ

今回の記事では、DIC株式会社の年収を中心として、会社そのものの業績(売上高・経常利益)を過去推移から分析し、従業員数をはじめとした、会社環境なども含めた情報からも調査をしてきました。

会社選びを実施する上で、企業の最新データを有価証券報告書から読み解くことは非常に大事です。客観的な事実を俯瞰して観察し、ご自身の会社選びに活用していってください!

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この記事を書いた人

大企業の新規事業部門に所属、個人投資家としても活動しながら日々上場企業のリサーチを昼夜問わず実施。企業の開示を毎日数十社規模で習慣的にウォッチ。2024年5月、上場企業が発行する有価証券報告書を分析したメディア「年収辞典」をローンチ。メディアを通じた転職支援を実施。

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